 |  | 時間がかかっても,大切なこと |  | | 2020/11/02 | 第4学年の授業のことです。 「おにぎりがどれも1こ120円で売られていました。こんぶのおにぎりを5こと,さけのおにぎりを3こ買いました。代金は全部で何円になりますか。」という問題を提示し,「1つの式に表して求め方を考えよう。」と子どもたちに投げかけました。 すると,次の4つの式が出ました。 1つ目(5+3)×120=960 2つ目120×5+120×3=960 3つ目120×(5+3)=960 4つ目120×8=960 2つ目の式は「120×5=600,120×3=360,600+360=960を1つの式にまとめたのでよい」となりましたが,子どもたちの意見が分かれたのは残りの3つでした。 次の意見は,2つの式ならば,5+3=8,120×8=960となることを確認した上での意見です。 「僕は,@とBならどちらでもよいと思います。なぜなら,かっこがつくとそのかっこを先に計算しないといけないからです。かっこの中を先に計算して,8×120と120×8は答えが同じなので,意味は同じになると思うので,@とBはどちらでもよいと思います。」 「私は,かけ算は順番を変えると意味が変わると思います。式はその場面を表すから@とBの意味は変わると思います。だから,この場合はBだと思います。」 クラスの子どもたちは,@とBのどちらでもよいという少数派とBがよいという多数派に分かれました。 私が「自分たちの力だけで話し合って,意見をまとめることはできそう?」と尋ねると子どもたちは力強く頷き,話合いがスタートしました。 互いに質問しあったり,かけ算の意味を確認したりしながら白熱した話合いは続き,予定した時間をはるかに越えながらも最後の最後には全員が納得した上で,Bを選ぶことができ,「かっこがあるときも,かけ算の意味に気を付けて式を作らないといけない。」とまとまることができました。これからもチャンスがあれば子どもたちの力だけで困難を乗り越えるような授業を進めていきたいです。(兼安) | |  |