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はじめまして
2020/05/12
みなさん,はじめまして!
この度,附属光小学校にやってまいりました,有田友萌と申します。国語を担当します。どうぞよろしくお願いします。

桜の季節が過ぎ,いつの間にか青々とした葉になり,夏がやって来そうな気配すらしています。

長い休みの中ですが,いかがお過ごしでしょうか。

学校はみなさんがいないので,とてもさみしいです。
そんな中,2年生は畑に野菜を植えました。緑のつやつやとした葉っぱを見ると,なんだか元気が出てくる気がします。

野菜に水をあげながら「大きくなあれ!おいしくなあれ!」とお願いしました。みなさんが登校したら,一緒に育てましょうね。そして,みんなでおいしく食べたいですね。おいしい野菜サラダがいいかな?

サラダといえば,角野栄子さんの『サラダでげんき』というお話を知っていますか。このお話はサラダを作るだけでなく,いろいろな登場人物が出てきます。

「サラダといえば」「野菜といえば」など何かにちなんだ本を読んでみるのもよいかもしれませんね。(有田)

大造じいさんとガン
2020/03/04
 2月に「大造じいさんとガン」(三省堂五年)の学習をしました。
 本時の主眼は,「情景描写を探す活動を通して,描写に込められた中心人物の心情を捉えることができる」としました。

 導入では,情景描写の定義をもう一度確認した後,前時に子どもが着目していた4つの文を示し,「この中に情景描写は,いくつありそうか」と問いました。数にずれが生まれたので,定義を基に班で交流させました。

 しかし,話合いがすぐにまとまることはありませんでした。子どもは,次の点に難しさを感じていたからです。
 1.場面の風景や様子を描いている情景描写と,人物の行動や様子を描いている行動描写との違い
 2.前後の文と関連付けることで,人物の心情を感じることができる
 
 そこで,展開部では,「『東の空が真っ赤に燃えて,朝が来ました。』の文は,情景描写か」と,一文に絞って検討することにしました。
 子どもは,なくても話が通じる文なのに,わざわざ作者が書いている意味,「真っ赤」という色のイメージや「燃える」から連想できる心の様子などを捉えていきました。
 それに対して,主語が「東の空が」となっていることや,この一文だけでは心情を感じにくいという理由から,情景描写と言えないのではないかという意見が出されました。
 それを受けて,場面の風景や様子で描くのが情景描写である,ここでの「燃える」には空と心の様子を表す二重の意味がある,「さあ,いよいよ戦闘開始だ。」の前の文と関連付けて読むとよく分かる,などのことが見えてきました。

 最後に,「漢字50問テストがあった日の帰り道に空を見上げたとき,「真っ黒な雨雲が立ち込めていた」と「夕日が美しく輝いていた」という情景描写では,テストの結果や人物の心情に違いは感じるか」と投げかけて終わりました。
 情景描写の面白さを感じ,日記に生かすことができる姿を期待しています。(田中)

最も効果的な使い方をしている写真は,どれかな?
2020/01/28
1月に「和の文化を受けつぐ」(東京書籍五年)の学習をしました。

 本時の主眼は,「写真ABの使い方を評価する活動を通して,筆者の意図を推論し,写真の使い方の効果について自分の考えを形成することができる」としました。

 導入では,「資料ABは,効果的と言えそうか」という写真に対する評価を4段階のメーターを使って交流しました。子どもたちの考えは,2(あまり)という意見が多く,これらの写真には,読み手として少し物足りなさを感じているようでした。
 主な理由として挙げられたのは,「かしわもちとちまきという少し似た和菓子が紹介されている」「文章中にあるもう一つの具体例のひしもちと草もちの紹介がない」「『野分』と『ふき寄せ』の写真がないから何かよく分からない」「紹介されてあるピンク色の和菓子が何なのかよくわからない」など,どんな和菓子なのか知りたいという読み手中心の読後感でした。

 そこで,展開部では,「そのような物足りなさを感じてしまうのに,筆者がこの写真を選んだのは,なぜなのか」と問いました。そうすることで,立場を変えて,筆者の意図に迫ることができるようにしました。
 子どもは,「鯉のぼりや兜を背景に写すことで,他の文化との関わりを伝えようとしているのではないか」と本文と写真とを結び付けながら,筆者の意図を推論していきました。
 ここで,導入での気付きを利用して,「最初に感じた物足りなさを解消するために,具体例で挙がっている4種の和菓子を全て紹介するプランはどうか」と,写真の代案を提示して,ゆさぶりました。
 すると,「ひしもちがどんな和菓子か,この写真で初めて知った」という子どもが多く,「代案の写真の方が,和菓子のことがよく分かってよい」という意見が出てきました。
 しかし,その発言を受けて,9段落にある「例えば」の接続詞に着目した子どもが,「この段落には,具体例が書かれてあって,具体例とはその前のことを分かりやすくするためにあるのだから,筆者は,8段落の『和菓子は年中行事と結び付き』というのをここでは一番伝えたいと思う」と,再度筆者の意図に立ち戻り,筆者が使った写真の効果を考えることができました。

 終末では,効果的と判断できる観点を問い直し,「書き手の伝えたいことに合っていること」「読み手の知識を意識すること」などがまとめとして出されました。

 なんとか本時のまとめまでは到達しましたが,思った以上に資料そのものの印象に引っ張られ,筆者の立場に立つことが難しい展開となりました。十分な「内容と構造の確認読み」をしてから,「評価読み」をすることの大切さを改めて感じることができる授業となりました。(田中)


資料の使い方に着目して評価しよう
2019/12/03
 11月に「テレビとの付き合い方」(東京書籍五年)の学習をしました。

 導入では,「資料Aは効果的と言えるか」という評価について4段階のメーターを使って交流しました。子どもたちの考えは,4(とても)と3(まあ)が多く,概ね効果的な資料と考えているようでしたが,わずかなズレを利用して,「どこからそのように感じたのか?」と根拠を求めました。

 展開部では,子どもから,前の教材文の資料と比べて,「もっと図に説明があった方がよい」や,資料Bと比べて,「写真と入れ替えた方がよい」などの代案が出てきて,検討していきました。しかし,「効果的」という捉えが子どもによってそろっていなかったため,なかなか話合いが噛み合いませんでした。

 本文とのつながりをみる「整合性」,筆者がねらった効果が達成されているかをみる「十分性」,ないと困ることがあるかをみる「必要性」など,効果的と判断できる視点の共通理解が必要だったと思いました。
 または,「筆者の意図」と「読み手の読後感」を分けて板書して,その一致不一致をもって判断させるということも考えられました。

 単元の終末場面で,「つまり効果的な資料の使い方とは・・・?」の答えを見出せるよう,残りの資料について検討していきたいと思います。(田中)

動物の「言葉」人間の「言葉」
2019/10/23
 10月に教育実習生と「動物の『言葉』人間の『言葉』」(三省堂五年)の学習をしました。
 
 導入では,どの段落を読んで筆者の主張に納得できたかを交流しました。子どもたちは,納得度が高まった段落とその理由を挙げ,具体例という役割や結論とのつながりなどを見出していきました。
 しかし,話し合っていく中で,結論とのつながりが弱く,必要性をあまり感じない段落が見えてきました。
 そこで,展開では,「筆者が,12,13段落を書いたのは,なぜか」という問いを考えていきました。
 子どもたちは,段落相互の対比関係に気付き,対となる段落の説得力が増しているのではないかという納得解に至りました。

 筆者の述べ方の工夫について評価することを通して,論の展開の効果を捉えることができました。(田中)

「十秒」が命を守る
2019/06/19
 今年度は,「見方・考え方が働く問いを子どもがつかむためには」という副主題の基,研究を進めています。今回は,6月に行った「『十秒』が命を守る」(三省堂5年)の導入部を紹介します。

 まず,子どもの読後感を想起させるために,「分かりにくい言葉があったかな」と問いました。子どもは,「『直下型地震』や『S波・P波』という言葉がよく分からなかった」「専門用語みたいな難しい言葉がたくさんあった」などと発言していました。

 そこで,筆者の述べ方の工夫に着目させるために,「筆者は,それらを分かりやすく伝える工夫をしていたかな」と問いました。すると,ある子どもは,「図を使うことで分かりやすくなっている」と発言しました。しかし,これに対して,「その図がよく分からない」という反論が出てきてきました。
 
 図に対する効果についての考えを交流させることで,ズレが生まれ,「この説明文は,図があることで分かりやすくなっているか」という本時の問いをつかむことができました。
 
 その後は,本文と図を結び付けたり,図の代案と比較したりしながら,筆者の述べ方の工夫に迫り,その効果について自分の考えをもつことができました。

 図に着目して,その効果を問い直すという「言葉による見方・考え方」を働かせ,生き生きと話し合う姿を見て,これからの国語の授業が益々楽しみになりました。(田中)

2分の1成人式
2019/03/01
 思い返せば20歳になると,素直に感謝の気持ちを親に伝えられなかったり,大きな夢を語りづらくなったりもします。

 けれど,10歳の心は素直で自由です。10歳のころの子どもたちは,創造的に物事を考え,仲間との関係や自分への新しい発見をたくさん持っている時期です。

 しかし,親子ともに多忙な今日の生活では,親子がじっくりと向き合い,お互いの気持ちや考えを確かめ合うという機会は十分ではないかもしれません。

 この「2分の1成人式」は,親と子が正面から向き合って,「生まれて10年」「育てて10年」の節目を一緒にお祝いできる素晴らしい式典だと考えています。

 自分を産んでくれたこと,これまで育ててくれたことへの感謝,将来の夢などをわが子自身の言葉で聞くことは,親としてとても感慨深いことであり,子どもの心の育ちを実感することができると思います。また,子どもにしてみれば,親への新たな決意を伝えることにもなります。

 この「2分の1成人式」が,親子の絆をよりよく深められることを,担任一同願っています。(田中)

くらしの中の和と洋
2019/02/02
 1月31日に後期公開授業研究会が開催されました。4年生の国語科では,「くらしの中の和と洋」(東京書籍)の学習をしました。

 この授業の主眼は,「筆者が中Bの説明順序を変えた理由について話し合うことを通して,説明の順序を工夫する効果を捉え,述べ方のコツをまとめることができる」でした。

 まず,授業の導入部では,「和」と「洋」の説明部分を空所にした教材文を提示し,説明順序のクイズを行いました。そして,序論では,全て「和」から説明されてあることが確認できた後,本論部は,どのような順序で説明されているか探っていきました。

 すると,本論の中Bだけは,「洋」から説明されていることに気が付いていきました。子どもたちは,『題名は,「和」と「洋」なのに・・・」「ここだけ順序が違ったらなんだか・・・」「バランスが悪いような・・・」などと,ここだけ説明順序が違うことの違和感を口にしていました。

 そこで,説明順序の効果を捉えさせるために,「筆者が中Bだけ説明順序を変えたのは,なぜか」という学習課題を設定しました。子どもたちは,中Bの説明順序を「和」からに変えたリライト文と比べながら,その効果を探っていきました。

 最終的には,「いつも同じ順序で説明してあると,人によっては,どちらかがより良いように感じるから,全体のバランスをとるためではないか」「洋の欠点を補う形で和を説明しているので,それを先に書いてしまうと,あとから良さを書いても伝わりにくいためではないか」という2つの考え方がでましたが,多くの子どもにとっては,課題が少し難しかったようでした。

 協議会では、多くの先生方から、問いや学習課題について御示唆を頂きました。一番の課題は,中心となる学習課題の難しさでした。子どもの実態や教材特性に合っているか見極めながら,授業を構成することの大切さを改めて学ぶことができました。

 参会していただきました先生方、本当にありがとうございました。これからも御指導の程、よろしくお願いいたします。(田中)

広告と説明書を読みくらべよう
2018/12/16
 「広告と説明書を読みくらべよう」(東京書籍4年)の学習をしました。

 まず,体温計の説明書だけを提示しました。そして,どんなことが書かれてあるかを簡単に確認した後,「もしも間違って,広告の代わりに説明書を配ってしまうと,商品の売り上げは,どうなりそうか」と,発問しました。

 子どもは,「広告は,色がたくさん使われていそうだけど,この説明書では一色だから,売り上げは減ると思うよ」「説明書には,注意事項や使い方などが書かれているけど,広告には,もっと体温計のよいところが書かれているのではないかな」などと,述べていました。これらの発言から,これまでの見方・考え方を働かせながら,広告のイメージを膨らませていることがうかがえました。

 つぎに,実際に体温計の広告を提示すると,子どもは,「やっぱり!」「えー,意外!」などと,つぶやきながら,広告と説明書とを比べ始めました。

 そこで,目的に応じた表し方の違いを探らせるため,「広告と説明書では,どのような違いがあるのか」という学習課題を設定しました。子どもは,広告と説明書を線で結び付けながら,売り上げに関係しそうな表し方の違いを捉えていくことができました。(田中)

附小祭が行われました
2018/11/18
 11月17日(土)に,附小祭が行われました。各クラス・教科の特色が表れた様々な学習活動が発表されました。4年2組では,「出発!言葉の世界へin4−2」というテーマで,8班に分かれてお店を担当しました。

 @カタカナ問題 A俳句で遊ぼう B漢字の足し算 Cごんを悪く思わないで! D歴史&言葉見付け Eこそあどルーム F写真の名前は? G漢字組み立てマスター

 どの発表もこれまでの国語の学習を生かして,お客さんに楽しみながら言葉について学べるクイズやゲームで,とても盛り上がっていました。

 自分たちで計画・実行・評価・改善を繰り返していくことで,目標達成に向けた各班の「重要度」や「緊急度」が設定され,主体的に課題解決していく姿を見ることができました。(田中)

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