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楽しかったね!遠足!
2020/10/13
 2年生は先日,遠足で象鼻ケ岬(ぞうびがさき)に行きました。学校から10分で到着の子どもたちにとって身近な海です。
 
 海へと続く道は,自然がいっぱいで子どもたちは歩きながら目をきらきらさせていました。まつぼっくりや大きなくもの巣,ノラ猫…などなど。普段も目にしていても,遠足だと何だか違って見えます。

 海を目の前にすると,その雄大さやきらめきに子どもたちの期待はどんどん高まっていきましまた。海岸には,流木やシーグラス,やどかりやカニなど子どもたちが大すきなものがたくさんありました。

 ある子は,
「先生,カメノテがめっちゃあるよ!カメノテのデパートみたい!!」
と見せてくれました。堤防の隙間にはカメノテがびっしりでした。大きさもいろいろのカメノテが所狭しと並んでいる様子は,デパートそのものに見えます。思わず笑ってしまいました。

 まだまだ感染症対策などで息苦しい日々は続いていますが,海の気持ちのいい風を感じて,楽しい時間を過ごすことができました。(有田)

本のテーマに着目して,読み広げよう!
2020/09/26
 9月に「私と本」(光村図書六年)の学習をしました。

 この単元では,本のテーマやジャンルに着目して,本との関わり方を交流することで,読書生活を豊かにすることを重点目標にしています。

 学習の流れは,まず,これまでどんなテーマやジャンルの本を主に読んできたのか,自分の読書傾向を振り返りました。すると,子どもたちは,自分の選書には,偏りがあることに気付いていきました。
 そこで,新たに読み広げていくことができるように,友達に合いそうなテーマやジャンルを推薦し合いました。恋愛系を勧められてちょっと興味を示す男子がいたり,ホラー系を勧められて「絶対無理!」と拒絶する女子がいたりと,話合いは大盛り上がりでした。
 そして,2週間かけて,何度も図書室へ足を運び,新たに読んでみたいテーマやジャンルの本を探して読んでいきました。
 最後に,新たに開拓したテーマやジャンルの本の面白さを紹介するPOPを作りました。それぞれの本の魅力が分かりやすく伝わるようキャッチフレーズもとても工夫されていました。

命をつなげ。愛しい人を守れ。緻密な医療サスペンスにして,壮大な冒険小説。
不思議なことばかり起こるこの湯治場。エピローグまで読んでほしい,読まないと損してしまう面白さ。
決して人に馴れない。また馴らしてはいけない。獣と共に生きる運命を背負った主人公の壮大な物語。
とても奇想天外!! 童話なのにこんなストーリーありですかっっ!!
ねこ好きには絶対見てほしい! 消えるはずだった命が幸せになるまでの4つの物語。
失敗しても,もう一度この声届け! 世の中の男子ギライに送る おもしろ&恋愛ストーリー

 本との関わり方を見直すきっかけになり,読書の世界がさらに広がることを期待しています。(田中)

新しい学習がスタートしたよ〜どうぶつ園のじゅうい〜
2020/09/16
今,国語科では『どうぶつ園のじゅうい』の学習に取り組んでいます。筆者は獣医として動物園で働く一日を紹介しています。この話を読んだとき,子どもたちは獣医さんの長い一日に強く心惹かれ,「動物の病気やけがを治すなんてすごい!」「動物を助ける仕事って大変だね」と獣医の仕事の素晴らしさや大変さに気付きました。

国語科の学習の最初には感想を書かせることが多いですが,「感想」と言ってもなかなか思ったことや感じたことを書き出せない子もたくさんいます。
今回は初発の感想を,筆者に向けて「お手紙」を書く&付箋に気付きを出してみんなで感想を出し合おうという方法で書いてみました。手紙なので,筆者に質問するもよし,感想を伝えるもよしと,あまり堅苦しくならず書けた子が多かったです。また,付箋は短く書けて,みんなで書いたことを増やしていくことがとても楽しいので,どんどん書けていました。

文章を読んで思ったことや感じたことを文にすることは低学年だと私たちが思っている以上にハードルが高いです。書きたいことが上手に書けるまでの道のりはまだまだ長いですが,今回は気負うことなく書くことができ,子どもたちにとって,よいスタートが切れたように感じました。(有田)

参観授業,ありがとうございました
2020/08/28
 今年度初めての授業参観が行われました。御多用中にもかかわらず,参観いただきありがとうございました。今年はいろいろなことがイレギュラーで,保護者の皆さまには廊下から参観していただくという少し距離のあるスタイルでした。
 子どもたちは,参観日にウキウキとドキドキの入り混じった気持ちで臨みました。でも,廊下まで声を届けようと緊張しながらも頑張りました。緊張度bPは生活科の夏休みの思い出発表だったそうです。
 国語科では詩の学習をしました。夏に関する言葉を思い浮かべ,言葉と言葉のつながりを感じていきました。今,2年2組では懐かしのマジカルバナナが流行っているので,「夏といったらスイカ」「スイカといったらスイカ割り」とどんどん言葉が広がっていきました。「こんな言葉もあるね!」「もっと見つけたよ。」と楽しみながら言葉に興味をもっていきました。
 まだまだ暑い日が続きますが,もうすぐ「読書の秋」もやってきます。これからも子どもたちと一緒に言葉の世界を楽しんでいきたいと思います。(有田)

私たちにできること
2020/08/23
 8月に「私たちにできること」(光村図書六年)の学習をしました。

 この単元の重点目標は,「筋道の通った文章となるように,提案文章全体の構成や展開を考えることができる」です。
 ここでは,「どのような組み立てで書くと,提案の説得力が高まるか」という言語形式に着目した問いを子どもにつかませることが深い学びの実現につながると考えています。
 しかし,子どもは,伝えたいこと(言語内容)がなければ,伝え方(言語形式)を強く求めることはありません。
 そこで,最高学年として,または新しい生活様式下で感じる学校での取組における問題点を題材として,委員会の立場から担当の先生に提案文を書くという活動を設定しました。そして,委員会ごとに現状や問題点について交流することに十分時間をとりました。
 そうすることで,形式への必要感が高まると考えたからです。
 どうしても提案を通したい子どもは,お互いの提案文を読み合い,説得力を高めるコツとして,以下のことを見出していきました。
・きっかけの項で提案理由を述べること
・問題点と提案内容がつながっていること
・提案の内容は具体的に示すこと
・提案が実現した時の効果を示すこと
・文末表現によって印象が変わるので,相手や目的によって使い分けること
 これらの学びを生かして書いた提案文を1つ紹介します。


目指そう 残食ゼロ!
1.提案のきっかけ
 委員会の仕事をしていると,余ったもの,残したものを食缶に戻している人たちを見て,私は残食が多すぎるのではないかと思いました。
 その原因は,食に対する感謝が足りていないためだと思われます。
 以上のことから,私は1点の提案をしたいと思います。
2.提案
(1)食の大切さやありがたさを伝える呼びかけ運動
 食への感謝の気持ちを深めるために,月に一回,呼びかけ運動をすることを提案します。
 これは,一年生から六年生までの全校が,納得して残食を減らすことに取り組めるようにしたいという理由からです。
 具体的には,次のような内容を呼びかけることを考えています。
・貧困状態が続く外国の話
・戦争の時の状況
 呼びかけ運動をすることで,食の大切さやありがたさなどをみんなに理解してもらうことができます。そうすることで,日々残食を減らすことを意識して過ごしてくれるようになると考えます。
3.まとめ
 このように,学校をあげて食の大切さを知ってもらうために,食に対する「大切さやありがたさ」を改めて心に留め,それを考えながら食事をすることが大切です。これまで食の大切さについて,学校で私たちにできることを考えてきました。附属光小学校を食に対することはもちろん,他のことにも感謝できる素晴らしい学校にするため,まずは小さなことから全校で取り組んでいこうではありませんか。


 説得力が高い提案文がたくさんあって,頼もしさを感じました。
 さて,みんなが書いた提案は通るのでしょうか。次の委員会が楽しみですね。(田中)

言葉を選んで,短歌を作ろう
2020/07/29
 7月に「たのしみは」(光村図書六年)の学習をしました。
 この単元は,日常の暮らしの中に楽しみや喜びなどを見出して,「たのしみは」で始まり,「時」で結ぶ短歌に表す学習です。
 二作目となる今回は,「たのしみは」を「かなしみは」に変えて行いました。
 本時の主眼は,自分の短歌と友達に推敲してもらった短歌とを比べることを通して,構成や書き表し方を見直すことができるとしました。
 まず,作った短歌をプリントに書いて,グループごとに読み合いました。
 次に,「友達が感じている様子や気持ちを強調できる言葉の選び方が,他にありそうか」について考えました。
 子どもたちは,作者の伝えたい思いや,そのときの様子を想像しながら,言葉を選んだり,並べ方を変えたりして,代案を書き込んでいきました。
 最後に,自分と友達の言葉の選び方に着目して,どちらがより気持ちや様子が伝わるかを比べながら,短歌を仕上げていきました。

 素敵な短歌がたくさんできたので,いくつか紹介します。

@推敲前
 悲しみは 家に帰って 1人きり 仕事帰りの 親を待つ時
 推敲後
 悲しみは 家に帰って 独りきり 仕事終わらぬ 親を待つ時
A推敲前
 悲しみは 雨の降る日に 暗い道 足ふみだして くつぬれる時
 推敲後
 悲しみは 雨の溜まり場 細い道 足踏み出して 靴濡れる時
B推敲前
 悲しみは ヒーローズカップ 晴天で 決勝戦で 負ける時
 推敲後
 悲しみは ヒーローズカップ 決勝で 涙落とし 膝をつく時
C推敲前
 悲しみは 短歌がうかび 書こうとし 短歌忘れて 分からない時
 推敲後
 悲しみは 短歌が浮かび 意気込んで 忘れてしまい 息もれる時

 子どもたちは,言葉の選び方によって,短歌の印象が大きく変わることに面白さを感じているようでした。(田中)

野菜もみんなも成長中!
2020/07/10
今週は,大雨に見舞われることが多く,心配が多い一週間でした。教室では七夕の短冊を書いたり,晴れ間にみんなでドッチボールをしたりして,元気に過ごしました。

ところで,子どもたちが育てている野菜は雨にも,風にも負けず元気いっぱいに育っているます。きゅうりのつるは子どもたちの身長を追い越しました。トマトは宝石のように赤く実り始めました。

子どもたちは生活科の学習で継続して観察日記を付けています。「大きくなりました。」「早く食べたいな!」などのかわいらしい言葉が書かれています。

でも,しっかり観察するほど,授業時間の終わりが迫ってしまいます。「もっと書きたいのに!」というもどかしさを感じているようです。また,「ふつう」という言葉で観察したことをまとめてしまう子もいます。「だって,ふつうだもん…。」と何を書けばよいのかなかなかつかめていない様子です。

国語科では『かんさつ名人になろう』という学習があります。子どもたちの思いをもとに「かんさつ名人」になるためにコツを見つけていきました。

見つけたコツ@メモは短く書く!
野菜への愛があふれ出して,ワークシートやノートいっぱいに観察したことを書いていますが,まとめるのは教室とし,観察する場所ではメモを書くようにしました。すると,短い時間で観察記録をまとめることができるようになりました。

見つけたコツA質問でふくらませる!
子どもたちの感じ方はそれぞれで,とても面白いです。ですが,それを言葉で表すのはまだまだ難しいことが多いです。友達の観察日記を読むと,子どもたちも「どういうこと?」「もっと詳しく知りたい!!」と思うようです。それを互いに質問するようにしました。「『ど』のつくしつもんをしてみよう」と「どれ?どんな?どうして?どこ?」などの質問に答えると観察したことで書いていなかったことも思い出され,より詳しい観察日記になりました。

子どもたちは,自分たちでいろいろな観察の方法を見つけ,「野菜の成長をみんなに知らせたい!」「どんどん成長して嬉しい!」という気持ちを表現しています。
この学習が,町探検のまとめや日記を書くことにもつながり,書きたいことが書ける喜びにつながっています。

雨や風にふかれても逞しく育つ野菜のように,子どもたちも自分のやりたいことを見つけ,日々学習に取り組んでいます。そんな子どもたちと過ごせることに幸せを感じています。(有田)

帰り道
2020/06/19
 6月に「帰り道」(光村図書六年)の学習をしました。

 本時の主眼は,「一人の視点だけの場合と読み比べる活動を通して,二人の視点を描く効果について自分の考えをまとめることができる」としました。

 導入では,一次で共有していたこの物語のよいところと不満なところを確認しました。「二人の視点から描く」という作者の工夫については,多くの子どもが,よいところと感じていました。しかし,この描かれ方が問題だと考えている子どももいたので,そのズレを取り上げました。不満の理由として挙げられてたのが,「同じ内容の繰り返しになるので少し飽きる」「倍の長さになってしまうので疲れる」といったものでした。
 
 その発言を受けて,展開部では,「二人の視点を描くことで,一人の視点だけの場合と比べて,どこが面白くなっているのか」について話し合うことになりました。
ペアや全体での話合いでは,次のような意見が出てきました。
 「律の視点」だけだと,周也はひどいなあと思って終わってしまうけど,二人の視点があることで,周也も苦しんでいるんだなと思えるところが面白い。
一人の視点だけだと,気持ちのすれ違いがうまく表現できずに面白さが半減してしまう。
 1場面での「かんとく,急用だって。」という会話文と,2場面での「野球を休んでまで」の文の書き分けによって,読み手に律の思いを強く伝えることに成功している。
 周也(二人目)の視点を読むと,律(一人目)の悩みを発生させた原因がだんだん分かってくるからページをめくりたくなる。
 性格が反対なところも面白い。そして,少し弱気で重たい気持ちの律を先に描き,強気に見える周也を後に描くことで,本当の気持ちを知った時の驚きが増すようになっているのではないか。
 「天気雨」の捉え方が全く違うところが,その人物の個性が出ていて面白い。そして,それが分かるように表現が工夫されている。
 同じ「帰り道」の出来事なのに,人物によって思っていることや捉え方が違うところが面白い。
 
 子どもたちは,一人の視点だけの場合と比べることで、表現の効果を捉えることができていました。最終的には,文章が倍の長さになったとしても,この工夫をする価値があると考えたようです。
 
 先日,視点や構成を効果的に用いた物語をいくつか学級文庫として注文したところです。この学習をきっかけに,誰の視点で語られているのか,別の視点から見るとどうなのかなど,「視点」に着目して物語を楽しんでもらいたいと思います。(田中)

発表する自分を見てみると…
2020/06/04
『ふきのとう』の学習で音読発表会をしました。
この学習には,「役に分かれて音読しよう」というめあてがあります。音読をするために登場人物の気持ちを読み取るなどをしました。また,ゴールを音読発表とし,お気に入りの場面ごとにグループをつくり,音読練習→ビデオ撮影→全体で鑑賞する流れにしました。

ビデオ撮影には緊張しつつも,どのグループも練習の成果を発揮することができたようでした。

しかし,テレビを通して全体で鑑賞してみると,
「え〜,すごい早口になっとる!」
「もっと大きい声にした方がよかったあ。」
「顔が全部かくれとる!!」
とやっているときとは,違う反応が多く見られました。

子どもたちは発表する自分を見る機会は実はなかなかありません。今回,まじまじと自分の発表を見てみると,声の大きさや話す速さ,目線など,どんな風に聞こえるか,どんな風に見えるかに少し意識が向いたようです。

振り返りでは,友達の音読に対して,@声の大きさA読む速さB様子が伝わったかの3点で良かったと思うところにシールを貼るという方法を取りました。シールを貼るときに自然と褒め合ったり,アドバイスを送ったりする様子が見られました。

次に音読発表会をするなら,どんなことを頑張りたい?と聞くと「お日さまくらいの大きな声にしたい。」「聞く人に分かるようにしたい。」「○〇さんみたいに,はっきり話したい。」と新たな目標をもつことができました。

ビデオ撮影での発表は,発表の最中に聞き手の反応を得ることができないため,その分,盛り上がりにかけるかもしれません。一方で,自分を客観的に見て,音読に磨きをかけることができるということも感じられました。
ビデオ撮影の間には,グループで役割を決めて全体を見る人がアドバイスしているところもありました。

発表する立場,聞く立場のそれぞれの立場から気付きをもつことができた音読発表となりました。練習の仕方,発表の方法,感想交流の方法など,まだまだ指導方法の改善を考え,子どもたちがより楽しく,学びの多い音読発表になるよう考えていきたいと思います。(有田)

よろしくお願いいたします。
2020/05/20
 6年1組の担任と,5・6年の国語科の授業を担当する,田中章憲です。今年度もよろしくお願いいたします。

 現在,新型コロナウイルスの流行により,長期の休校を余儀なくされました。この間に行ったドリルやワークシートなどの個別学習の在り方が,私達に集団で学ぶ意義を改めて考えさせてくれたように感じました。

 個別学習では,どうしても,答えが求められれば,それで終わってしまいます。しかし,これまで子どもたちは,集団で試行錯誤する中で,表現力や多様な考え方を身に付けたり,新たな発見をすることで達成感を味わったりしていました。やはり,そこに多くの学びがあるのだと思います。
 
 来週からいよいよ学校が再開されます。これからの新しい生活様式の中で,国語科における「集団での学び合い」をどう実現していくか,奮闘していきたいと思います。

 1年間,よろしくお願いいたします。(田中)

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