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イメージを形や色で表す
2022/04/25
新年度が始まりました。
今年度は,5年1組を担任させていただきます。併せて,5・6年生の図画工作科を担当させていただきます。どうぞ,よろしくお願いいたします。

4月に行った実践を2つ,御紹介します。

【絵の具スケッチ(日本文教出版5・6年上)】
附属光小学校は周りを山や海に囲まれた自然豊かな場所にあります。また,校内においても,たくさんの木々や草花があり,多くの生き物が集っています。これまで,あまり外に出て絵を描く機会がなかったので,今回は,外で絵を描く活動を設定しました。
「今日は外で絵を描くよ。」と言うと,喜びと驚きの入り混じった声が挙がりました。「場所やものにしっかりと関わっていいなと思うところを見つけること」「下書きはせずに筆でそのまま描くこと」「筆の使い方(形)や色にこだわること」を話した後に,活動に入りました。
ある男の子3人組は,草むらに横になりながら,草の感触を体全体で味わったり,寝転んで見える空の景色を楽しんだりしていました。また,ある女の子は,両手の親指と人差し指でカメラをつくり木々や空を切り取ってそこから見える新たな発見に驚いていました。
表したいことが決まった子どもは,早速,描く場所を選んだり,色づくりをしたりしながら,対象とのかかわりを楽しんでいました。
授業が1時間しかなかったので,大急ぎで帰り,その時間は終わってしまいましたが,次の時間にはみんなの描いたすてきな絵を基に鑑賞を楽しみたいと思います。

【雨をかく(5年)】
新学期が始まって数日。2組は外に行くことができたのですが,1組は天気の優れない日に図工の時間が重なってしまいました。外に出て絵を描くことを呼びかけていたので,子どもたちからも残念がる声が。しかし,せっかくなので,この雨を題材にすることに。
「今日は雨を描くよ。」と言うと,少し戸惑った様子でしたが,「雨にもいろいろな雨があるよね。」「いろいろな雨の様子を思い浮かべて,筆と絵の具で表そう。」と投げかけると,用具を準備し,思い思いに活動を進めていきました。
この日の小雨でしたが,梅雨の時期のじとじとした雨や,台風雨,晴れているときの雨など,様々な雨を思い描いているようでした。また,「涼しい雨」や「やさしい雨」のように,気持ちを筆の線の形や色で工夫している姿も見られました。
今回,下書きなどはせず,「思いを形と色で表す」ということを意識して活動を行いましたが,子どもたちの筆の線や色に,思いがより表れていたように思います。

今後も,図工の授業実践について,発信していこうと思っています。
お時間のある時にぜひお読みいただけると幸いです。

よろしくお願いいたします!
2021/04/24
図画工作科担当の池内です。 
今年度は,5年1組担任に加え,5・6年生の図工を担当させていただきます。
どうぞよろしくお願いいたします。

図画工作科・美術科では,「互いのよさや美しさを取り入れ,自分の思いを表現することの喜びを感じることのできる子どもたち」を,小中9年間で目指す子ども像として設定し,その実現に向けて,実践を行っています。
その中で,中期(小5〜中1)においては,感性を働かせながら自分なりの美しさを考え,表現する喜びを味わったり,互いのよさや美しさを自分の表現に取り入れ,表現の幅を広げたりする姿を大切にしていきたいと考えています。
子どもたちが,日常生活や身近なところから形や色への気付きを深め,それによって生活がより豊かなものになってくれると嬉しいなと思っています。

さて,6年生の最初の授業の時に,「色は何色あるの?」という話をしました。
まず,赤・青・黄・緑の4色を提示しました。当然,子どもたちも,それぞれの色を答えます。
次に,赤と少し赤よりも濃い色を提示しました。子どもたちは,「ちょっと違う。」「どっちも赤だけど,こっちの方が少し濃い。」と答えました。
さらに,差がないように設定をした2色を提示すると,「ん?同じなんじゃ…。」「いや,少しだけこっちの方が濃い。」と意見が分かれました。
絵の具セットや色鉛筆などは,12色や24色のものが多いと思いますが,色も見る人によって感じ方が違います。少し他の色を加えることで,新しい色を生み出すことができます。
 日本には古くより伝わる色(伝統色)というものがあるようです。四季の移り変わりによる変化を繊細に感じ取り,微妙に異なる色合いに名前を付けてきました。同じ色合いでも,その種類は多岐に渡ります。
小学校の3階の教室からは,峨嵋山を眺めることができます。今の季節,様々な色合いを見せてくれます。太陽に照らされた木々の鮮やかな緑と,陰の部分とのコントラストが美しいです。
ふと,思いました。教室の中に色は何色あるのか…!?
みんなで協力して色集めをしてみても面白そうです。

5,6年生は現在,自画像を鋭意製作中です。
目鼻の位置や顔のバランス,光の具合,目線など,一つ一つ確かめながら,ていねいに描いていきます。
「目の下の影の部分を描きたいんですけど,どうしたらいいですか?」
「笑ったときの頬の膨らんでいる様子を表したい。」
しっかりと自身と向き合うことで,普段意識しなかったものまで見えてきます。
よく見て,描く。実際に触って,凸凹を確かめて。
完成までもう少しかかりそうですが,楽しみです。

1年間,よろしくお願いいたします。

いっしょに おさんぽ
2020/11/24
1年「いっしょに おさんぽ(立体)」(日本文教出版)を行いました。子どもたちには,「いっしょにおさんぽ」というテーマを示し,「何とお散歩したいか」「どこをお散歩したいか」と問いかけました。初めは,自分や動物がなかなか立たず,四苦八苦している場面も見られましたが,土台となる足の部分を太くしたり,人物同士をつなぎ合わせて補強したりして,工夫して立たせていました。今回は,手だけでなくつまようじも使ってよいこととしました。すると,粘土に穴を開けて顔をつくったり,側面を粘土に押し付けて模様をつくったりする工夫も見られました。前回,粘土をひも状に伸ばした経験を生かして,髪の毛を表したりする子どももいました。粘土は,思い付いたことを基に何回もつくりかえることができる点や,様々な角度から作品を見ることができるという点において,平面とは違う面白さがあると思います。最後,元の形に戻すときには残念そうにしていましたが,楽しく活動することができました。

子どもの作品を載せておきました。誰とどこにお散歩しているのでしょうか?考えてみてくださいね。

でこぼこ はっけん!!
2020/08/23
夏休みも明け,学校生活がスタートしました。夏休み前と変わらず,元気いっぱいの子どもたちの姿を見て,とても嬉しく思いました。

子どもたちの元気な姿には毎度驚かされます。こんなに暑い日でも,休み時間になると,外に出たくてたまらないといった様子です。お茶をしっかりと飲んでいくことや,少し早めに帰ってくること,走る遊びを控えて日陰で遊ぶことなどを声がけし,送り出しています。
まだまだ暑い日が続きますが,子どもたちに負けないように,私も頑張りたいと思います。

夏休みに入る前,「でこぼこ はっけん」(日本文教出版)の題材を行いました。
身の回りには,様々な凹凸があります。そこに紙をあて,鉛筆や色鉛筆などで擦ると,凹凸の模様が浮かび上がってきます。見えないものが見えたときの面白さや喜びを味わうことができる題材です。粘土でもできますが,いろいろな場所の凹凸に目を向けてほしいと思い,紙と色鉛筆(クーピー)を使って行うことにしました。

まず,いくつかの例を子どもたちに見せました。子どもたちからは,「おぉ!」「きれい」と驚きの声が挙がります。次に,「これは,何かに紙を当てて,クーピーでこすってできた模様なんだけど,何の跡かわかる?」と尋ねると,早速辺りを見回しでこぼこしているところはないか探し始めました。「あそこのところ!」「ここ!」と口々に言いますが,意外と難しいようです。なかなか当たりません。徐々に活動への意欲が高まってきたところで,活動のめあてを示し,本時の活動に入りました。

いよいよ「でこぼこはっけん」タイムです。探検バッグと紙とクーピーをもち,でこぼこ探しに出かけました。すぐにでこぼこを発見して模様を書き溜めていく子どももいる一方で,どこにでこぼこがあるかわからずに困っている子もいました。そのような場合には,みんなが集まっているところに連れて行ったり,実際にでこぼこしているところをいくつか触ってみるように声を掛けたりすることで,気付きを促しました。

活動に慣れてくると,「誰も見つけていないでこぼこを見つけたい」という思いが強くなってきたように感じました。ロッカーの穴が開いているところ,玄関に置いているすのこの木目,かごの模様,じょうろにあるクローバーの模様,サッカーボールのぶつぶつなど・・・。子どもたちは,様々な場所を実際に触ってはその感触を味わったり,感触の違いに気付いたりし,どんどんとでこぼこを発見しようと活動を広げていきました。

鑑賞題材なので,2時間で終わろうと思っていたのですが,活動が終わりに近づいてきた頃に見つける楽しさを感じ始めたのか,「もっとやりたかった」という声が多く聞かれました。そこで,夏休みの間に家ででこぼこを見つけてくることを提案し,紙を渡しました。家では,学校にあったでこぼことはまた違うものがあったことと思います。かごや網など穴の開いているものだけでなく,リモコンやファンの渦巻き状の部分,筆箱の凹凸など,より幅広く関わることができていたようでした。

夏休みが明けてから,それまでに溜めたたくさんの模様を使って,絵を製作しました。子どもたちは,模様の色や形から想像をふくらませ,思い思いのお話をつくっていました。

 活動の中で,自分が見つけたものや製作したものに,愛着をもっている様子が印象的でした。学習が終わっても,「家でもお話つくってみたいから,余った模様持って帰っていい?」と授業を超えて対象と関わろうしている姿が素敵だなと感じました。

学校が始まりました!!
2020/06/14
 ようやく待ちに待った学校が始まりました!学校に子どもたちの声が響き渡るようになり,嬉しく思っています。様々な制限がある中ですが,子どもたちがのびのびと学校生活を送ることができるよう,支援してまいりたいと思います。

 今回は,今までに行った図工の時間について紹介します。

 最初の図工の学習では,自分と友達の表現の違いを感じてほしいと思い,担任(私)の顔をテーマとして,絵を描く活動を仕組みました。子どもたちには,特に指導は入れず,自由に描いてよいことを伝えました。できあがった絵を見ると,実にユニーク作品ばかりでした。にっこり笑っている様子や口を大きく開けている様子,短い髪の毛,お相撲さんのような顔など,特徴をよく捉えて描いているなあと感心しました。一人ひとりの絵を価値付けた後,全体に対して,図工の学習では,考えながらいろいろと試すことが大切であること,その結果できたものは,それぞれのよさがあり,とてもすてきなものであることを伝えました。

 2回目の図工では,題材「おひさま にこにこ」を行いました。ここでは,「おひさま」をテーマとし,想像をふくらませながら描くことと,形や色を考えながら描くことをねらいとして設定しました。最初に,おひさまについてのイメージを共有しました。子どもからは,「まるい」「あか」「しろいときもある」などの意見が出ました。次に,「どんな形や色のおひさまだったらすてきなおひさまになるかな」問い,でてきた形や色などの要素を板書しました。その後,「(かたちやいろをかんがえて)すてきなおひさまをかこう」とめあてを設定し,描く活動に取り組みました。子どもたちは,形や色の組合せを考えたり,お話をふくらませたりしながら,のびのびと描く活動に取り組んでいました。おひさまなのに雫の形をしていたり,三角の形から「おにぎりおひさま」を発想したりと,子どもの表現の豊かさに驚かされました。

 3回目は,オイルパステルの使い方に慣れることをねらいとして,自分の顔を描く活動を行いました。実際に鏡を見ながら,目や鼻,口などの場所を確かめながら描きました。オイルパステルは,しっかりと塗り込むことで重ね塗りをしたときに発色がよくなります。今回は,指導を揃えるために,色はこちらで指定しました。(顔…うすだいだい 目…くろ 鼻…ちゃいろ 口…あか 作業着…水色)オイルパステルに他の色がついてしまったときに,紙やティッシュで拭き取ることも伝えました。私自身,オイルパステルに対して,手が汚れやすく使いづらい印象をもっていましたが,使ってみると様々な工夫ができそうな画材だと感じました。

 今後も,このような形で,日々の実践を紹介していきたいと思います。お時間のあるときに是非お立ち寄りください。

 私は個人的に,造形遊びの題材を一番楽しみにしているのですが,コロナの影響で今はなかなか実施できず,非常に残念です・・・。早くコロナ去ってくれないかなぁ。

よろしくお願いいたします
2020/05/13
↑面白い形だね!     ↑砂浜で…何の足跡かな?  ↑めずらしい!思わずカシャッ!


本年度,1年生の担任をさせていただくことになりました,池内達也と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

この休校期間においては,子どもたちも登校することができず,私自身も子どもたちと会うことができず,非常に残念な思いではありましたが,同時に,普段できないことにチャレンジしたり,今まで気付かなかったことに目を向けたりできるよい機会ともなりました。

もうしばらく休校が続きますが,今だからこそできることを考えて,前向きに過ごしていきたいなあと思います。早く,学校に子どもたちの元気な声が響く日が来ることを楽しみにしています。

2-1わくわくすごろく
2020/02/16
 図画工作科の時間に,すごろくづくりを行いました。今回は,グループで協力して一つの大きなすごろくをつくるという課題を提示しました。

 以下のような手順で学習を進めました。
  @ 作品を鑑賞する。(材料,構造,形,色などへの見通し)
  A 一人一枚ダンボールに絵を描く。
  B 四人の絵を一つにつなげ合わせる。
  C 画用紙を切ったものにお話やイベントを書く。
  D マスの配置場所を話し合い,接着する。
  E マスとマスをつなぐ。
  F 絵を描いたり,飾ったりして仕上げる。
  G つくったすごろくで遊ぶ。
  
 子どもたちは,友達の絵とどのようにつないで場面の変化をつくるか考えたり,描いた絵に合うような出来事を考えたりしながら,それぞれのすごろくを仕上げていきました。

 すごろくが完成すると,早速自分たちのつくったすごろくで遊んでいました。遊ぶ中で,「もっと〜したい!」と思いが広がったり,逆に改善点に気付いたりする様子も見られました。特に,工作題材においては,製作したものが思い通りに機能するかということが大切です。これからも,子どもの思いや願いがつながるような題材づくりに励んでいきたいと思います。


2−1わくわくゆうえんち(工作)
2019/12/15
 紙を用いた立体工作を行いました。準備物は,白画用紙と,色画用紙を2p幅に切ったものをたくさん用意しておきます。

 導入では,細長い紙を並べたり,つないだりする活動を行いました。子どもたちからは,「道みたいに見える」「ジェットコースターみたい」などの意見が出ました。そこで,「2−1わくわくゆうえんちをつくろう」と投げ掛け,課題を設定しました。

 製作では,紙を曲げてカーブをつくったり,交互に折ってばねをつくり,ジャンプ台に見立てたり,紙同士を接着して強度を上げたりと,紙のもつ性質を生かしながら工夫して表す様子が見られました。色を複数用意しておくことで,色を交互に並べたり,同じ色をつなげて統一性をもたせていたりと,思いに合う色を選びながら活動することもできました。

 製作後は,自分に見立てた人形をつくり,友達の遊園地の中に入って遊ぶ鑑賞活動を行いました。ここでは,「ここから入って〜通るんだよ」「ここがオススメで〜」などと,自然と自分の作品の意図や思いを伝え合うことができていました。

ふしぎな生きもの
2019/11/17
 図画工作科で,色や模様を自由に想像しながら,自分だけのふしぎな生きものをつくりました。導入では,教師が作成した作品を提示し,使われている色や形について話し合いました。製作では,好きな色を選んだり,模様の大きさや数,色を工夫したりしながら,思い思いの生きものを表しました。製作後は,「自分の生きものにぴったりの場所を見つけよう」と投げかけ,鑑賞活動を行いました。遊具に乗せてみる子,草むらの中に潜ませるように置いている子,タイヤの中をお家に見立てて中から覗くように置いてみる子など,それぞれが場所や友達と関わり合いながら,活動することができました。
 これからも,一人ひとりが「自分らしさ」を追求し,のびのびと表現できるような授業を目指していきたいと思います。

令和元年スタート!一年間よろしくお願いします!
2019/04/30
 今年度,2年生を担任させていただくことになりました。どうぞ,よろしくお願いいたします。
 図画工作科では,子どもたちが,材料のよさや面白さを生かしたり,自らの思いに近付くよう試行錯誤したりしながら造形活動に関わる姿を目指して,日々の授業づくりに励んで参りたいと思います。日々の授業の様子を,本ページでもお伝えしていきたいと思っております。
 進級して1ヵ月近くが経ち,子どもたちは,新しい学級にもだんだんと慣れてきたようです。係や当番の仕事など,それぞれの役割はありますが,気が付いた時にすぐにみんなで助け合うことのできる集団力がとても素敵だなと感じました。これから1年間,難しい事にも「チーム2−1」として力を合わせて頑張ってほしいと思います。 

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