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おって たてたら
2019/02/17
 先月31日に,公開授業を行いました。1年「おって たてたら」の実践を行いました。
 現在,「見方・考え方が働く問いを子どもがつかむために」というテーマで授業づくりを行っています。公開授業では,「生き物はどのようにつくるとよいのか」という問いをつかませるために,絵に描いた生き物を町の中に置き,その様子について話し合う場を設定しました。子どもは,生き物も立たせたいという思いをもって活動に取り組むことができました。しかし,生き物の製作方法を交流しながら工夫して製作するという活動は難しいものでした。導入で提示した作品が,「おってたてる」以外の表し方にも目を向けるきっかけになってしまったことが要因と考えられます。子どもが問いをもつためには,「おってたてる」ことの面白さをしっかりと実感させることが大切だとだと感じました。材料や仕組みのよさを実感できてこそ,それらを生かした造形活動へと子どもは問いをもちながら動き始めると考えるからです。今後は,子どもが問いをもって対象に関わることができるように,対象とどのように出合わせるかということについて研究を深めていきたいと考えています。
 御参加,御意見をくださった皆様,ありがとうございました。今回得たことを,これからの授業づくりに生かしていきたいと思います。

ともだち みつけた!
2019/01/20
「ともだち みつけた!」の実践を行いました。

この題材は,「お友達」のイメージを膨らませ,身の回りにある自然や造形物から,形の楽しさや面白さを見付けることをねらいとしています。

まず,導入では,コンセントの差込口や玄関にある木目を拡大撮影して見せ,「このお友達はどこにいたと思う。」と問い掛けました。子どもたちは,最初,「えっ,お友達?」と首をかしげていましたが,「確かに顔みたいに見える!」「ここが目で,ここが口で…。」という呟きがあちこちで生まれると,「本当だ!」と驚いていました。「お友達」探しに関心をもつと,子どもたちは,写真の「お友達」がどこにいるのか探しましたが,中々見付けることができませんでした。そこで,写真をルーズにしたものを見せると,ようやく気付くことができました。活動への見通しがもてたところで,「他にも学校にはお友達がいそうかな。」と投げ掛け,「見付けたい!」という子どもたちの思いを高め,活動に入りました。

「お友達」探しには,タブレットを活用しました。タブレットに記録として残すことで,活動の成果を撮りためておくことができますし,友達同士で見合う際に,友達の見方や感じ方を取り入れることができます。タブレット使用のルールと撮影・保存の仕方を全体で指導した後に,活動に入りました。普段,気付かずに見過ごしてしまうことにも,カメラを介することで視点が焦点化され,今までに気付かなかった新しい見方に出会うことができます。子どもたちは,ドアの取っ手の部分を指して「お友達がいたよ!」と走って行ったり,砂の上の石や木切れを並べて「お友達」をつくりだしたりしながら,たくさんの「お友達」を見付けることができました。

撮影した後は,図工室に持ち帰り,記録したものを見ながら「お友達」の形を写し取り,そこからイメージを広げながら絵に表していきました。木目の模様からワニをイメージした子,石のひびを雪の結晶に見立てた子,タイヤの形を,ジャングルジムのつなぎ目から新しい生き物を発想した子など,形や色の感じから発想を広げ,豊かに表現していました。

のってみたいな いきたいな
2018/12/09
 「のってみたいな いきたいな」(日本文教出版1・2年上)の実践を行いました。
 今回,導入で,テーマに沿った絵の鑑賞を行いました。まず,「この絵では,何に乗っているのかな?」と問うと,「虹」「キリン」「きょうりゅう」「おうち」といった意見がでました。次に,「じゃあ,どんなところに行きたいのかな?」と 問いかけると,「ひっこしのとちゅう」「おかしいっぱいのせかい」「カラフルなせかい」などと,絵から感じ取れることを豊かに表していました。その上で,「みんなはどんな乗り物に乗ってどんなところに行きたい?」と問いかけて,学習をスタートさせました。
 こうすることで,子どもたちは,「乗る」=車やバスなどの「乗り物」だけではなく,自由な発想でイメージをふくらませることができました。下にいくつか子どものイメージしたものを示します。

いえ→おきなわ
サメ→しんかい
イルカ→しま
インコ→インコのせかい
ジンベエザメ→りゅうぐうじょう
ロケット→うちゅう
はっぱ→はなばたけ

 どの子も,「乗り物」と「行きたいところを」関連付けて,豊かに想像をふくらませている姿が感じ取れます。
 構図を決めるときには,一番気持ちの強いところから描きはじめました。 活動の途中や最後に,友達と交流することで,表情の工夫や絵のにぎやかさ,大きさなどに目を向けながら,のびのびと描くことができました。
 着色は,クレパスと絵の具を使いました。先にクレパスで塗りたいところを塗り,気持ちを考えながら周りの様子を絵の具で塗っていきました。今回は白画用紙を用いたので,少し時間がかかったのですが,9月に学習した絵の具の学習を生かして,鮮やかでにぎやかな,きれいな原色の色で表すことができました。

膨らむ仕組みを利用した工作
2018/11/06
 前回の,袋が膨らむ仕組みを生かした制作活動の続きを御紹介します。

 子どもたちが,自分たちのイメージに合うように,マジックやセロハン,フェルトなどの柔らかい素材で飾り付けをした後,「どこに住んでいるのかな。」「どこから飛び出してくるのかな。」と問いました。すると,子どもたちからは,「ヘビは森の中に住んでいるよ。」「おばけが飛び出すから暗い感じにしよう」といったように,袋の仕組みと箱の雰囲気を関連付けてとらえる姿が見られました。そこで,本当に袋の仕組みと箱の装飾が自分の表したい動きに合っているかと投げ掛け,袋を膨らませながら装飾をし,随時袋の装飾も調整していく活動を仕組みました。おばけが飛び出す仕組みを考えていた子は,膨らんだ袋が案外おばけに見えず,どうすればよいか,同じおばけをテーマに製作している友達と交流することで,ひもを袋の先からたくさん垂らし,髪の毛が垂れている様子を表していました。また,ある子は,箱を装飾する際に,折り紙を折って貼ることで,空間をより立体的に表現していました。今までの学習が生かされた瞬間だと感じました。鑑賞の時間では,自由に動き,表したいことや思いを伝え合う自由鑑賞としました。子どもたちは,動きの面白さを見付けたり,面白いところを指して説明したりと,仕組みを存分に味わいながら鑑賞し,見方や感じ方を広げることができていました。

後期教育実習
2018/10/15
 3週間の教育実習が終わりました。子どもたちにとっても,実習生の先生方にとっても,そして私にとっても,大変充実した3週間となりました。最終日のお別れ会での笑いあり涙ありの感動的な時間は,1年生の子どもたちにとって新鮮で忘れられない思い出となったことと思います。

 図工の時間では,教生の先生が,「なにがでてくるかな」の授業を実践されました。傘用ビニル袋を膨らませてニョキニョキニョキと立ち上がる仕組みから,表したいものをイメージして製作を行いました。子どもたちは,上に向かって,「お化けが飛び出した!」と膨らませたり,下に向かって膨らませ,「ハロウィンの世界にしよう!」「雪が降っているみたい!」と場面や空間を想像しながら活動していました。そして,生まれたイメージをより作品に表すために,どのような飾り付けがよいかを考えながらフェルトや糸,輪ゴムなどを使って飾りを付けていきました。今はまだ製作中ですが,今後は,表したいものがどんな箱(世界)から飛び出してくるのかを想像しながら,箱の飾り付けを行っていきたいと思います。そして,箱の中に仕組みを入れて,実際に動きを確認しながら,自分たちの思いに合うよう表現を工夫していく予定です。

絵の具を使って
2018/09/18
 絵の具の使い方について学習しました。

 今回は、画用紙に円をかかせ、その中に色を塗ることで、きれいなシャボン玉をつくりました。
 同じ色でも、水の多少によって色合いが変わったり、筆のおき方を変えることで受ける印象が変わったりすることに気付きながら活動していました。
 子どもたちの中には、全体を均一の色で塗りつぶそうとするのではなく、色の濃淡を生かして、だんだん薄くなるように敢えて色を足さずにそのまま塗りきる様子も見られました。
 
 混色についても学習しました。パレットの大きな部屋の中で、台風のようにグルグル混ぜるのではなく、色と色を出合わせるように少しづつ混ぜ合わせると、一つの部屋の中に3つも4つも色が生まれることを、実際にやって見せながら説明をしました。パレットは、基本的には活動の途中には洗わさないようにしています。活動後の子どもたちのパレットを見ると、その時間に子どもがどのような活動をしたのかが分かります。教師が意識することで、子どもも、出来上がったシャボン玉を見せに来るだけでなく、「みて!パレットめいじんになれたよ!」「(筆洗)3と4のへやはとうめいのままだよ!」と、用具の正しい使い方にも目を向けることができました。

やぶいたかたちからうまれたよ
2018/07/08
 白画用紙を素材にした実践を行いました。

 最初に,紙をたくさん破る造形遊びを行いました。子どもたちは,紙の感触に触れながら,緩急をつけたり,途中で方向を変えたりしながら,いろいろな形に破っていきました。できた形の中からお気に入りの形を選ぶときには,「ここがでていてくちばしにみえるから。」「さかなみたいにみえるから。」などと,形に着目して選ぶことができました。

 今回は,友達との交流にも取り組みました。友達同士で,お互いの形を見せ合ったり,一つの形が何に見えるかグループで話し合ったりすることで,自分だけでは気付かなかった見方にも触れられたのではないかと思います。
 
 破った形のイメージを絵に表しました。子どもたちは,2つ,3つと形を組み合わせたり,色を付けたりして,膨らんだ思いを絵に表していました。鑑賞の時間では,友達の作品の面白さを,作品を指しながら発表する姿も見られました。

 最近になって,友達と学ぶ力がぐんぐんと身に付いてきています。友達の発表に対して,「いいねえ。」「すごいねえ。」と共感したり,「ほかのかんがえがあります。」と比較した上で自分の考えを発表したりする姿が見られ,とてもうれしく思っています。これからも,図工の時間をはじめ,他の教科でも,友達とかかわることで自分の学びを深めたり,広げたりすることができるよう,日々取り組んでいきたいと思います。

おひさま にこにこ
2018/05/01
 本年度,1年生を担任させていただくことになりました。どうぞよろしくお願いいたします。

 1年生が入学してから約3週間。だんだんと学校生活にも慣れてきたようで,準備や片付けがすばやくできるようになってきました。授業では,大きな声で返事をすることができます。休み時間になると,外で元気いっぱいに遊ぶ姿も見られます。私も,エネルギー溢れる1年生たちに負けないように,頑張っていきたいと思います。

 図画工作科の時間に,「おひさま」をテーマに,思い思いにかく活動を行いました。
「みんなのすきなおひさまをかいていいんだよ。」と投げかけると,「えーっ。いいの。」と言いながら,どんどんかきすすめていきました。おひさまをメロンに見立てて,「みてみて,メロンおひさまだよ。うえからふってきて,あたったらメロンにへんしんするんだよ。」と,ストーリーを描きながら絵を広げていく子や,「どんなきもちのおひさまかな。」という問いかけから,ハートや星の形のおひさまを描く子など,それぞれ好きな形や色を思い浮かべながらイメージを広げていました。

 活動の途中,ある子が,クレパスをぼかしてきれいな色合いを表現していたので,みんなの前で紹介しました。すると,その子の隣に座っていた女の子も,同じようにぼかしの効果を使って描き始めました。離れた席で活動していた子も覗きに来て,自分の活動に取り入れていました。活動が終わった後には,「てがよごれた。」と見せに来ましたが,その顔は満足気な表情をしていました。

 27人それぞれの,個性あふれるすてきなおひさまを見せてもらいました。

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