 |  | 「倍」ってなんだ? |  | | 2017/10/31 | 算数の授業のある場面。
30の3倍について考えているときでした。
ある女の子が「倍っていうのがどういことかよくわからないんだけど・・・」と悩んでいました。
子どもたちに聞いてみると,それぞれの倍のイメージをノートに書いていきました。
そこには,
3人それぞれの人がみかん30個を持っている図を描いている子
みかん30個を描き,「この3つ分」と書いている子
「たとえば・・・」と語り始め,テープやあめ玉など,任意の物のいくつ分という状態を図に表していく子
子どもたちの姿は様々でした。
その中に,子どもたちにとっての「倍」が隠れているように感じました。
私は,「倍=○○のいくつ分」という抑えをよくしていました。 しかしながら,「○○のいくつ分」であれば,「3人の人がそれぞれ30個持っている状態」もOKというのが子どもたちのイメージだったのだと思います。
ある数量を基準として,2つの数量の関係をとらえた言葉が「倍」であると思いますが,これは子どもたちにとって非常に難しいのだなぁと痛感しました。
5年生で割合をしますが,「倍」という言葉と,「倍は〜の○つ分」という学習は2年生から行っていると思います。
きまりさえ覚えれば,「倍=かけ算」の一辺倒で問題をすいすい解けてしまいます。 しかし,関係性をとらえる言葉としての「倍」は,思った以上に身に付いていないのだと感じます。
教科書に出てくる関係図にしても,数直線にしても,本当の意味で子どものたちの中に落としていくにはどのようにしていけばよいか,これからも考えていきたいと思います。 | |  |